2013/07/11

MacBookとiPadにIGZOディスプレイを採用 !?


MacBook Pros / benjamin-nagel

新しいMacBookとiPadに「IGZOディスプレイ」が採用されると
韓国ETNEWSが報じました。
Apple will expand the adoption of IGZO (indium gallium zinc oxide) displays in order to lessen mobile devices’ energy consumption.
According to industry insiders, having decided to apply the IGZO method to displays for MacBook, Apple is talking with LCD panel manufacturers, such as Sharp and LG Display.
Appleはモバイルデバイスの電力消費を減らすためにIGZOディスプレイの採用を進めます。業界関係者によると、AppleはIGZO方式のディスプレイをMacBookに採用すると決定して、SharpやLGディスプレイなどの液晶パネルメーカーと話をしているようです。

酸化物半導体IGZOはTFT(薄膜トランジスタ)に使われます。ガラスのような導電しない支持基板をコントロールします。酸化物半導体は電子移動度がアモルファスシリコンよりも約10倍速いです。したがってIGZOディスプレイを搭載したモバイルデバイスはより長いバッテリー時間を備えます。
IGZO技術の進歩に合わせて、AppleはIGZOディスプレイの利用をiPadにひろげて来年上半期にも発売する計画のMacBookにも導入することを決めました。
その結果、SharpはIGZOパネルの生産量を上げることに取り組んでいます。LGディスプレイはAM OLEDとLCDの生産ラインをIGZOパネルが展開できるように改良しています。

「MacBook」がAirなのかProなのかは言及がありませんでした。
MacBook Airは6月に新製品が出たばかりではありますが
大体一年くらいで製品は更新されますので「来年上半期」は可能性があります。
製品周期だけを考えると、Proはもういつ出てもおかしくないくらいですので
むしろAirを指していると考えるほうが自然なくらいです。

電子移動度が速いことで、なぜバッテリー消費が抑えられるのかという部分は
なるべくそのまま訳すようにしているのですが
かなり言葉足らずな印象です。
電子移動度が速い=電流が流れやすいことで回路を小さくできる。
小さい回路はパネルのバックライトの光の邪魔をせず、より多くの光を透過できる。
結果として同じ画面の明るさを実現するのには
IGZOのほうがバックライト光量が少なくて済む。
よって低消費電力につながる、ということのようです。

IGZOパネルがLGディスプレイからという点自体は
おかしくはありません。
意外とご存じない方が多いのですが
「IGZO」というとSharpという印象がありますが
SharpはIGZOの特許を持っているわけではありません。
特許は文部省管轄の科学技術振興機構(JST)という独立行政法人が持っており
サムスンにも供与されているようです。
Sharpは他社に先駆けて量産化技術を確立した上で
"IGZO"という商標も取得したため
IGZO技術はシャープのものというイメージが定着したようです。
しかし、これまでLGが量産化に成功したというニュースは
私の知る限りありません。
むしろLGは有機ELに力を入れている印象だったので...
その辺がかなりモヤっとします。

回路が小型なことで、従来よりも高精細なパネルは作りやすいらしいです。
バッテリー駆動時間が向上することは間違いないですし
本当に採用されればうれしいのですが
ちょっとひっかかるニュースではあります。
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